エンジニアの仕事は、実務経験がなければなかなか採用してもらえないのが現状です。独立してフリーランスエンジニアとして活動するなら、なおのことでしょう。独学でそれなりにプログラミングはできても、実務経験がないという理由で採用されないエンジニアは決して少なくありません。それでは、なぜエンジニアは実務経験を積むことがとても大切だと考えられているのでしょうか。
1つ目の理由として挙げられるのが、エンジニアの仕事は実務でなければ経験できないことが多いからです。思いがけないトラブルへの対応、従来のシステムをユーザーからの依頼でカスタマイズするなど、他人と関わる仕事では自分が思いつかない事態も起こります。そうした状況で対応したり、考えたりすることによってエンジニアとしての経験値が高まるのです。
次の理由には、実務経験を積まなければチームワークが身につかないことが挙げられます。どんなに優秀なエンジニアでも、プロジェクトに携わる場合は基本的にほかのエンジニアとチームを組むものです。それぞれ役割分担して遂行することで学べるスキルもありますし、コーディングスキルとは異なるコミュニケーション能力なども向上します。
最後は、未経験のエンジニア希望者を育成する時間や費用をかける企業が少ないことです。新人を一人前のエンジニアへ育成するにあたり、企業には膨大な時間や費用がかかります。今すぐに即戦力となれるエンジニアが欲しい企業にとっては、未経験者よりも実務経験者を採用する方が現実的な選択なのです。